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第477話 矜持の咆哮

残虐の限りの光景に怒りの眼を浮かべる信と羌瘣。火球の如く桓騎の元へ馬を走らせる。
貂は行ってはダメだと止めるが二人は聞く耳を持たなかった。貂は田有と去亥に信たちを追うように指示し、渕さん達には散っている小隊を探して飛信隊を一ヶ所にまとめ、いつでも戦闘になっていいよう臨戦体形を組むよう指示する。それは下手をすれば飛信隊と桓騎軍の戦争の可能性を意味していた。

桓騎本陣に信と羌瘣が辿り着き、信は桓騎の名前を怒鳴りつける。桓騎は信を見て、生きていやがったのか面倒くせーのがと呟く。信は丘を奪われた挙句、無関係の人間からものを奪い、いたぶり、皆殺しにして、一体何をやってんだと叫ぶ。桓騎は冷静にただの陵辱と虐殺だと言い、おれは何でもやると最初に言ったと返す。信はだが全て勝つためにやると言ったぞとさらに叫ぶ。桓騎はだからこうやって勝つんだよと言う。
その返答に信は怒りが増し、桓騎に詰め寄ろうとするが、雷土が信を殴り止める。雷土は信を骨のあるやつかと思ったが、何にキレてんだと信の頭を鷲掴みにする。雷土は趙に攻め込んで、趙人が死ぬ、戦争やってんだろ、それとも弱者をいたぶるのに加えてほしかったのかと言うと信は裏拳を雷土に食らわせる。それを受け、雷土は反撃するが、信の雷土の顔面への渾身の一発が炸裂し、雷土は宙を舞う。黒桜はすかさず信に矢の照準を合わせるが、羌瘣が弓を切り、黒桜を投げ飛ばす。そして、桓騎の首に剣を突きつけ、全員動くなと警告する。
信も雷土から剣を突きつけられていた。そして、雷土はもうただでは収集つかない状況になったと怒りを露わにする。
信はその状況で、昔、落とした城を陵辱していた乱銅という千人将を斬ったと話す。乱銅はこれが戦争だと言ったが、信はそれは戦争じゃねと豪語する。今は五千人将であり、侵攻がどういうものかわかっている、制圧した地での反乱に対する刃と無力、無抵抗の人間に向ける刃は決して違う、それが戦争だと言い切るやつは武将や兵士ではなく、ただの侵略者だと言い、さらにそんなやつらがらどれだけ強く、勝ち続けようとも中華統一なんてできるわけがねえと言い切ると、桓騎兵は一様にその言葉に心打たれる。
しかし、桓騎は高らかに笑い出す。そして、信を指差し、参った、お前が今まであった中で一番悪党だと言い放つ。




信と桓騎のまさかの舌戦が繰り広げられるとは思いませんでした。それぞれの考える中華統一とはを語り出すのでしょう。まさに政と呂不韋の時のように。
信が熱く桓騎に反論するが、最後は尾平が出てきて、飛信隊の矛盾を突き付けるのでしょうね…信はその時どうするのか気になりますね。
しかし、仮に信の言い分が通って、趙人を解放したら、ここからの一手は何もなく、まさにこの戦は趙側の勝利になりますね…それでいいのかとも思いますが、大義名分の方が大切か、、、、




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