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第397話 本陣へ

胸を貫かれた紫伯は紫季歌との思い出が心を駆け巡っていた。ようやく帰るところへと。
一騎討ちに勝った王賁軍は歓喜に沸き立つ。関常は王賁が紫伯を討ち取ったことに驚いたものの、一騎討ち勝利を四方に伝えるよう指示を出す。
王賁は勝利したものの、傷だらけであったため、あやうく馬から落ちそうになるが、そこは副将が支えた。副将は手当をすすめるが、王賁は無用とし、呉鳳明本陣を目指すと前に突き進んだ。

一方、その頃信は凱孟との激しい一騎討ちを繰り広げていた。互いの矛が激しくぶつかり合っていた。そこに凱孟の渾身一撃が信を襲う。その一撃に信は体制を崩された。
荀早は飛信隊の戦い方にひねりがないと感じていた。飛信隊の作戦は右翼を横から突撃させて、中央の信の部隊と共に凱孟を挟撃するものであり、そのために羌瘣などの主力級を右翼に固めると見抜いていた。しかし、それがわかれば右翼に対し、兵を投入し、厚みを作り続ければ良いので、守るのは難しく、右翼が来なくては中央の信達は孤立無援の状況に陥ってしまうのであった。
河了貂はこの作戦は昼までに呉鳳明本陣に飛信隊が届くためのものであり、そのために信とその部隊に死地に入ってもらう必要があった。河了貂は信と凱孟が十分左にずれたことを確認し、合図を送る。その合図を聞いて、羌瘣は右翼の全兵に進撃を止めるよう指示し、隊列を組み直し、呉鳳明の本陣を目指す。
荀早はその動きを見て、陽動かと思ったものの、真っ直ぐ本陣へ向かっていることを確認し、陽動ではないことを確信する。しかし、一千騎にも満たない数で突っ込んでも確実に呉鳳明の本陣に絡め取られるだけで、河了貂は戦況が見えてないと感じた。
さらに右翼がいなくなったことにより、左に固めていた兵を中央の信達に集中させたため、一気に苦戦を強いられることとなる。渕さんはここが正念場だと兵達を鼓舞する。しかし、その渕さんは右側頭部に敵の刃を受け、馬から崩れ落ちる。信は戦況をみて、左に流れながら戦えと指示する。
昨夜の作戦会議で、河了貂は信の隊二千を凱孟軍一万三千の中に置いて行くとこを提案していた。それは右翼を呉鳳明のところまでいかせるには凱孟と荀早を信が引きつける必要があったからである。しかし、そうなったときはたとえ凱孟を討ち取ったとしても、そこから自力の脱出は不可能になると思われた。だから無闇に逃げ出さず、戦うことを指示していた。
飛信隊が満身創痍の中、凱孟軍に崩され、崩壊の危機に陥る。しかしそこに援軍が現れる。その援軍は隆国が率いていた。


飛信隊は随分と強引な手に出たと思います。それこそ本体は凱孟軍に潰され、呉鳳明本陣に向かった羌瘣も一千騎を満たしていないのであれば、王賁の作戦の三方から攻めるという一翼をしっかり担えるか疑問を感じます。
しかし、飛信隊本体は隆国が出て来たので、多少は安心できるかと思います。隆国は騰軍一のキレものだと思いますし、戦況を見ながら作戦を立てられる武将だと思うからです。
隆国の戦い方に期待です。


来週、8月5日(火)に第6回の飲み会を開催致します。ご参加される方は宜しくお願いします。飲み会の様子はまたブログでアップ致します。
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コメント 10

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いつも楽しく拝見してます、ありがとうございます。
by お名前(必須) (2014-07-31 09:05) 

謄

今回のキーマンは
隆国と貂って感じですかね?

淵さん死なないでー!
ゆういつ王騎将軍と
信の関わりを一番知る男。

そんな淵さんが居なくなると
最初から見てる俺からしたら
なんだか寂しいぜー

by 謄 (2014-07-31 10:29) 

叢雲乃飜

ウィ(*゚▽゚)ノッス


六将軍と張り合って時の紫伯は生きる為に戦場に立っていた為に限りなく総身槍の強者だったんだろう。


しかし、王賁との対決は強くなり過ぎた自分の死に場所を捜す為の、戦死ぬ為の戦だったのが伺う序盤やったね。


しかし、王賁満身創痍やん大丈夫かぃな。


信ょ己の底力を示せ、そして隆国の助勢格好良かったょ。
by 叢雲乃飜 (2014-07-31 15:18) 

壁

貂は、なんで隆国たちがくることを知ってたのかな?
by 壁 (2014-07-31 20:26) 

六大将軍王騎

ンフフフフ
まだまだ飛信隊は甘いですねー
隆国に手を借りるとは
ただ己たちの実力を解っているのは戦場ではいいことですよ河了貂
ここから挽回しなさい、童信
見ててあげますよ
コココココココ
by 六大将軍王騎 (2014-08-01 00:51) 

キングダム好き

マンネリ気味でも展開が予定調和だろうが、面白いです。たまにこき下ろしコメント入れるアナタ!なんだかんだ楽しく読んでいるけど、期待が大き過ぎて期待を超えない展開に苛立ちがあるのわかるな~個人的にはカンキの有り得ない戦略みたいのがそろそろ欲しい感じ。駄文ですみません。
by キングダム好き (2014-08-02 01:59) 

キングダム好き

キングダムが筋肉マンや聖闘士星矢、晩年のドラゴンボール、孫六、このところのナルトやトリコではなく、ハンターハンターや初期のナルトとかドラゴンボールとかジョジョ、孫文、軍鶏のような存在であって欲しい。一騎打ちでもはじめの一歩を超える手に汗握る展開を期待したい。
by キングダム好き (2014-08-02 02:19) 

KEI

こんにちは。
テンは軍師として広域戦を導きだしたのではないかと。
本陣突入や打ち合わせなしの援軍も。
勝手に予想するとキョウカイを追っていった
五百騎が鍵か?
念の為につもりが戦力の逐次投入になっている感じ。
by KEI (2014-08-03 16:23) 

ヒッシノパッチ

久々です
隆国が来るのは392話あたりでテンがどこかに走っていたので応援要請いってたんですよ。
それよりも信が2千人でキヨウカイが千人程度として
負傷兵を考慮したらあと1千人程度動けるのでこれが
どのように動くのか
キョウカイよりさらに右から侵入してないのかな?
次号で隆国が応援にきた理由と戦術(ただの力押しなら少々残念です)が楽しみ。

by ヒッシノパッチ (2014-08-04 02:19) 

羌バァ

凱孟対信 勝負をつけるって言ったな。あれは嘘だ!
呉鳳明3万
北から王賁3千
西から録鳴未8千
羌瘣1千+信2千
余裕で守られそう
ただし、蚩尤羌瘣が大将軍になるために鳳明の首ロックオン
by 羌バァ (2014-08-04 14:25) 

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