第326話 うまい酒～いざ咸陽へ～
ー合従軍との戦いの最中のとある夜ー
信達は麃公と酒を酌み交わしていた。酔いが回った信は天下の大将軍になると叫び、麃公に以前から聞きたいと思っていた、六大将軍に入れなかった理由を尋ねた。信は強さで言えば王騎将軍並に強いと感じていたからである。
麃公はそういうものに興味がなかったからと答える。麃公は六大将軍は全員夢追い人であって、戦場にどこか甘美な夢を抱いて望んでおり、それが戦神昭王の夢と共鳴し、強烈な力を発していたと感じていた。しかし、麃公は六将と違い、戦場に生まれ落ち、そのまま育ったので、戦場が家であり戦いが生きることであったのだ。実際、昭王からは幾度も咸陽へ呼ばれたがすべて無視していた。六大将軍のような光も夢も必要なく、戦場で戦い、勝利し、その夜うまい酒を飲めればそれで満足であったからである。六将とは全く違う道を歩んでいたのだが、道は違えど漢なら強者同士がひかれ合っており、たまに六将と飲む酒は格別にうまかったと話す。
信は麃公に対し、六将に引けをとらないどでかい将軍だと言い、蛇甘平原で初陣を飾った話をする。そして、信は天下の大将軍になった暁には六将らと飲んだ酒よりずっとうまい酒を…と言った後に麃公は貴様の炎の色は悪くないが、六将に比べればまだまだその大きさは比較にならんと言うが、信はこれからでかくなるんだと返し、麃公は六将よりもうまい酒と来たか、それはちと楽しみじゃのォとつぶやく。
ー再び戦場のシーンへー
信は麃公を討ち取られた怒りで李牧本陣に突撃しようとしていた。そこに壁が現れ、信を止める。麃公将軍は死んだのであり、そこに行っても意味がないと諭す。信は将軍の仇がいて、李牧と龐煖がいるのだから意味はあると反論する。壁は麃公将軍でも討てなかった敵に対し、数十騎で突入しても全員死ぬだけだと説得する。しかし、信は勝手に無理だって決めてんじゃねぇ、将軍を目の前で殺されて、やることもやらずに逃げるのかよ、ジャマすると壁だろうとぶっとばすぞと言い放つ。しかし、その瞬間、壁は頭を冷やせ馬鹿者と信の顔面を殴る。将軍が前進とおっしゃったのが聞こえなかったのか、盾を投げられた意味がわからなかったのかと叱る。ここで我らが脱出し、意志をつながなければ、咸陽を守らねば麃公の死すら意味を失うのだぞ信、と言い、信は涙ながらに壁に従った。
信達は脱出した。指揮をとったのは壁だった。流動によって細分化された兵達も外で合流できたが、五千いた兵はもはや二千ほどになっており、さらに咸陽に向かう間、李牧軍の追撃を受け、さらにその数を減らした。
麃公が討ち取られた報は咸陽に伝わった。さらに咸陽内で一部暴動のような騒ぎが起きているという報が入る。城外へ出ようと市民が城壁で軍と争っており、市内のあちこちで火が上がっていると。
その時、呂不韋はいよいよかのォと不気味に心に呟く。
王宮にシシが現れ晶文君と小声で会話する。ずっと呂不韋周辺を見張っていて、李斯が朱凶ら暗殺団を王宮に招き入れるところを確認したと。そして、その理由は大王の命を狙っていると話す。晶文君はこんな時に何を言っているのだと言うが、シシはこんな時だからこそだと返し、呂不韋が李牧、龐煖を相手に最後まで戦い抜くと思っているのかと問う。戦いに敗れれば、呂不韋は全てを失うが、今ならまだ少なくする方法があるのだ。それは大王の首をこちらから差し出し、咸陽を無血で開け渡すことであり、呂不韋は必ずその功で恩恵を受けることができるからである。
麃公将軍と信の間でそんなやりとりがあったのだと思うと非常に切なくなります。信の怒り狂う気持ちは十分理解できるが、壁の言う通りであり、力づくでも言うことを聞かせた壁は良い判断であったと思います。
しかし、呂不韋は許せない。戦乱の世では当たり前かもしれないが…ただし、これで呂氏四柱に亀裂が入るのではないかと思う。蒙武は納得いかないだろうし、昌平君も賛成しかねるのでないかと思う。
今週はまた合併号ですので、同じものを買わないようご注意下さい。
信達は麃公と酒を酌み交わしていた。酔いが回った信は天下の大将軍になると叫び、麃公に以前から聞きたいと思っていた、六大将軍に入れなかった理由を尋ねた。信は強さで言えば王騎将軍並に強いと感じていたからである。
麃公はそういうものに興味がなかったからと答える。麃公は六大将軍は全員夢追い人であって、戦場にどこか甘美な夢を抱いて望んでおり、それが戦神昭王の夢と共鳴し、強烈な力を発していたと感じていた。しかし、麃公は六将と違い、戦場に生まれ落ち、そのまま育ったので、戦場が家であり戦いが生きることであったのだ。実際、昭王からは幾度も咸陽へ呼ばれたがすべて無視していた。六大将軍のような光も夢も必要なく、戦場で戦い、勝利し、その夜うまい酒を飲めればそれで満足であったからである。六将とは全く違う道を歩んでいたのだが、道は違えど漢なら強者同士がひかれ合っており、たまに六将と飲む酒は格別にうまかったと話す。
信は麃公に対し、六将に引けをとらないどでかい将軍だと言い、蛇甘平原で初陣を飾った話をする。そして、信は天下の大将軍になった暁には六将らと飲んだ酒よりずっとうまい酒を…と言った後に麃公は貴様の炎の色は悪くないが、六将に比べればまだまだその大きさは比較にならんと言うが、信はこれからでかくなるんだと返し、麃公は六将よりもうまい酒と来たか、それはちと楽しみじゃのォとつぶやく。
ー再び戦場のシーンへー
信は麃公を討ち取られた怒りで李牧本陣に突撃しようとしていた。そこに壁が現れ、信を止める。麃公将軍は死んだのであり、そこに行っても意味がないと諭す。信は将軍の仇がいて、李牧と龐煖がいるのだから意味はあると反論する。壁は麃公将軍でも討てなかった敵に対し、数十騎で突入しても全員死ぬだけだと説得する。しかし、信は勝手に無理だって決めてんじゃねぇ、将軍を目の前で殺されて、やることもやらずに逃げるのかよ、ジャマすると壁だろうとぶっとばすぞと言い放つ。しかし、その瞬間、壁は頭を冷やせ馬鹿者と信の顔面を殴る。将軍が前進とおっしゃったのが聞こえなかったのか、盾を投げられた意味がわからなかったのかと叱る。ここで我らが脱出し、意志をつながなければ、咸陽を守らねば麃公の死すら意味を失うのだぞ信、と言い、信は涙ながらに壁に従った。
信達は脱出した。指揮をとったのは壁だった。流動によって細分化された兵達も外で合流できたが、五千いた兵はもはや二千ほどになっており、さらに咸陽に向かう間、李牧軍の追撃を受け、さらにその数を減らした。
麃公が討ち取られた報は咸陽に伝わった。さらに咸陽内で一部暴動のような騒ぎが起きているという報が入る。城外へ出ようと市民が城壁で軍と争っており、市内のあちこちで火が上がっていると。
その時、呂不韋はいよいよかのォと不気味に心に呟く。
王宮にシシが現れ晶文君と小声で会話する。ずっと呂不韋周辺を見張っていて、李斯が朱凶ら暗殺団を王宮に招き入れるところを確認したと。そして、その理由は大王の命を狙っていると話す。晶文君はこんな時に何を言っているのだと言うが、シシはこんな時だからこそだと返し、呂不韋が李牧、龐煖を相手に最後まで戦い抜くと思っているのかと問う。戦いに敗れれば、呂不韋は全てを失うが、今ならまだ少なくする方法があるのだ。それは大王の首をこちらから差し出し、咸陽を無血で開け渡すことであり、呂不韋は必ずその功で恩恵を受けることができるからである。
麃公将軍と信の間でそんなやりとりがあったのだと思うと非常に切なくなります。信の怒り狂う気持ちは十分理解できるが、壁の言う通りであり、力づくでも言うことを聞かせた壁は良い判断であったと思います。
しかし、呂不韋は許せない。戦乱の世では当たり前かもしれないが…ただし、これで呂氏四柱に亀裂が入るのではないかと思う。蒙武は納得いかないだろうし、昌平君も賛成しかねるのでないかと思う。
今週はまた合併号ですので、同じものを買わないようご注意下さい。
管理人様、あけましておめでとうございます。
今年も楽しみに読ませていただきます。
ヒョウコウ将軍と信のエピソード、泣けますね。。。
将軍の生き様、あっぱれでした。
呂不韋はほんとにゲスですね。
来週も（今年も）キングダムから目が離せません！
by きんぐだめ (2013-01-04 20:09)
このあとは，呂不韋が失脚していくんですよね？確か。（この後といってもまだまだですが…）
この人がいなければ，始皇帝は生まれなかったわけですが，キングダムではいやなやつですね。四柱とどのように亀裂が入っていくのかが楽しみです。後宮も絡んでくるんですよねぇ。
まあしかし，まずは，李牧たちをどうするかですね。
by NO NAME (2013-01-05 01:38)
管理人様
明けましておめでとうございます！
初めてコメントさせて頂きます。
今週はヤンジャンが金曜発売で焦りました(>_<)
国が一致団結しないといけない時に呂不韋ときたら、、、
四柱に亀裂が入るとは全く考えておりませんでした！
流石の読みですね
今後の展開が楽しみです（≧∇≦）
それにしても今週も合併号とは＿|￣|○
by 三度の飯よりキングダム好き (2013-01-05 11:26)
明けましておめでとうございます。
呂布韋と四柱との決裂はありえそうですね。今後の呂布韋の失脚にどう繋がるのか。
それと呂不韋の策謀や趙軍への対応も気になりますが、合従軍戦後に秦は衛という小国を攻めたとあるので、前に出た徐との関係も含めてどういった展開になるのか気になります。
by タワタ (2013-01-05 13:36)
信にはヒョウコウ将軍の言うドデカい大火を巻き起こして欲しいですね！
by こんこん (2013-01-05 20:32)
函谷関のたたかい終盤に初レスすいません。このレス一年ずっと見て来ました。
で、管理人さんのキングダム愛に、同調しちゃいました。勝手ですが。
この先の一、いや二波乱が楽しみで仕方なしです。
by なだ (2013-01-05 21:40)
明けましておめでとう(*^▽^)/ございます。
今週も熱い内容。信の反応ですが…。もうちょっと賢くなってるかなと思ってたけど…壁のあんちゃんがいないとダメでしたね（笑）。
気になる次の展開は…
大王様サイドも、リョフイに何か手を打ってるような気がする。
しかし、リョフイはただの商人に戻るつもりですかね？それとも秦滅亡後も何かしら国の政治に関与するつもり？
後者でないとリシが暗躍しないでしょうし。
モウブ将軍は、最期まで戦いたいでしょうから、今回のリョフイの動きには 納得いかないでしょうね。
by なり (2013-01-05 23:52)
はじめまして。
最近キングダムを読み始めて興味を持ったので詳しく調べていると、偶然このサイトを見つけました。
前の話も詳しく読むことができるので、これからも沢山活用させて頂くのでこれからも宜しくお願いします
by 桓騎大好き (2013-01-06 00:00)
新年明けましておめでとうございます。管理人様、今年もこのブログを楽しみにしております(^^)
ヒョウコウ将軍の死は紛れもない事実だったのだと今日また思い知らされた感じでなかなかショックが抜けない私です(> <)
回想シーンは以前キングムダさんが予測していたような内容でびっくりです、すごい！
呂不韋の裏切りは、秦のために戦っている皆はもちろん、権力争い関係なく一丸となっている咸陽の参謀たちをも踏みにじる行為ですね！
合従軍が責めてきた当初、晶文君や昌平君らが寝ずに作戦を考えていた時など、倒すべき敵が重なってその後もまとまりがなんとなく見えていた感じがしただけに、こんな時に何やってんだと昌平君たち呂不韋側に逆ギレて欲しいです管理人様の言うとおり、戦国の世の常なのでしょうが、呂不韋痛い目みてほしい
山の民参上をかなり期待して待っているのですが、皆様はどのタイミングだと思いますか？
by 暇な主婦 (2013-01-06 00:58)
明けましておめでとうございますm(__)m
初めてコメントさせてもらいます!!
以前からブログを読ませてもらっており、毎週楽しみにしています(^^ゞ
ヒョウコウ将軍と信の会話胸が熱くなりましたぁ(>_<)
改めてヒョウコウ将軍の存在のでかさ、死んでしまったことを感じショックを受けています(T_T)
信にはヒョウコウ将軍の死を無駄にせずデッカイ大炎を巻き起こしてもらいたいです!!
山の民に関しては俺も期待しています!!
壁の軍の数も２千程となってしまい、李牧軍の追撃を受けていることからそろそろかと思っていますが・・・
by 残 (2013-01-06 08:27)
あけましておめでとうございます。今週号は発売日が分らず、のんびり正月を過ごしておりましたら、管理人様が更新されているのを読んで、慌ててコンビニに買いにいきました。ああー良かった。また買い逃すところでした。こうなると最初敵だったシ氏が頼りになる味方ですね。ところでひよっとして朱凶ら暗殺団のメンバーの中にキョウカイのカタキがいたりしませんかね。キョウカイさんそろそろ戻ってきてください。
by キングムダ (2013-01-06 13:13)
新年明けましておめでとうございます。
今週号もまた熱かったですね。
信とヒョウコウ将軍の回想シーンもバッチリ入れてくれるなんて原先生さすがです！
ヒョウコウ将軍、六大将軍に興味がなかったなんて、男前過ぎですよ。
信の言った六将にも負けないくらいでっかい将軍ってのも分かります（泣）。
壁のあんちゃんも熱かったですね。あれは壁じゃないと止めれなかったと思いました。
山の民、出てくるなら今しかないぞー(笑)お膳立てはバッチリ！
リョフイはもう一言ダメですね。政治の世界だから仕方ないかもしれませんが、はなっからこうなるのを予測して準備してたなんて腹立ちます。政陣営になんとかリョフイをギャフンと言わしてもらいたい。
ってことで、毎週楽しみにしております。本年もよろしくお願いします(*^^)
by キング中 (2013-01-06 13:23)
政が暗殺を避ける事も兼ねて自ら出撃、信や貂や壁、更には山の民らと共に李牧を撃破。
政の評価が上がり、呂不韋側の勢力が一気に政側に流れ始める....
なら、胸熱^ ^
by キリン (2013-01-08 17:13)
斉が動いてくれないだろうか。趙に侵攻して李牧軍に撤退を余儀なくさせたりしてほしい。
by タワタ (2013-01-09 01:42)