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第316話 勝利は目前~決めの一手~

汗明討ち死にの一報に他の戦場も大いに揺らいだ。蒙驁はよオし!という大きな雄叫びをあげる。それほどこの一報は大きいものだった。このことを全秦兵に伝えることで切れかかっていた士気をもう一度つなげようとする。隣の戦場から秦軍が流れてくる前に合従軍も決着を付けにくるため、猛攻が予想されるが、それをしのぎきれば秦軍の勝利が見えてくる。
呉鳳明は時間の制限ができたため弓隊を全て出し、猛攻を続ける。楚は合従軍の盟主と言いつつも大将軍の汗明が秦に倒されたことに苛立ちを見せるも、この戦いで真を潰した後、魏の最大の難敵となるのは楚であり、勝手に死んだことに得もあったと考える。
李牧は動き出す。汗明の死が全戦場に影響してくるのは明らかであり、呉鳳明一人の奮闘に託すのは危険と考えた。春申君は楚軍は終わってないとして、自ら汗明軍を動かそうとするが、李牧は敗戦の地ですぐに何かやろうとしてもロクなことにはならないと止める。そこに媧燐より報告が入る。勝利は目前、総司令様は函谷関をくぐる準備をされたしと。
媧燐は蒙武軍の急襲に備え、一度軍を引いていた。騰と激戦を繰り広げていた項翼は途中で引き上げたことに怒り出すが、媧燐はお前らは何も見えてないと言い捨てる。この戦いの目的は函谷関を落とすことで、秦軍を倒すというのは手段の一つ。戦象から始まり、包囲し、自ら討って出て、隣の戦場に赴いた。全部まやかし、全部ただの目くらましであったのだ。媧燐はすでに五千の兵を函谷関の裏向かわせ、ちょうど到着した頃であったのだ。


なんと、秦軍の勝利目前と思ったら、合従軍の勝利目前とは…春申君はもちろん、李牧も劣勢であると考えていたが、媧燐だけは戦局をしっかり読んでいて、決めの一手を打っていたのだ。
函谷関を守るのは蒙驁と桓騎の二名。蒙驁は期待できないため、桓騎にこの媧燐軍の急襲を防いでもらう祈るしかない。
しかし、媧燐は恐ろしい。秦軍、合従軍の中で誰よりも戦局を読み、最高の一手を打つ。
李牧と春申君のやり取りに亀裂が入って行く様はまさに合従軍瓦解という雰囲気があり、秦軍の勝利目前と思ったが、逆に裏を取られるとは非常に危険である。
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コメント 10

NO NAME

王翦があっさり防いで媧燐終了。

by NO NAME (2012-10-11 07:48) 

騰軍第5軍長ハゲ

函谷関を抜かれて秦軍全体が真っ青になる。そして、咸陽に合従軍が流れ込もうとした一歩手前で山の民を引き連れた、楊端和が登場するのが1番熱い展開だと思う。
その結果、楊端和を秦の新しい将軍に迎え入れることになる。
これが、俺の予想。
by 騰軍第5軍長ハゲ (2012-10-11 08:38) 

熊

はじめまして。毎週楽しみに拝見しています。

モウゴウにも見せ場がほしいところです。

by 熊 (2012-10-11 10:31) 

John

王翦が27巻で 函谷関の奥を気にしていた場面がありました
恐らく王翦が来ると思います
by John (2012-10-11 18:45) 

ネコたそ

ヤンジャンで読んだあと、噛みしめるためにもう一度ここでよませていただいてます!
分かりやすくまとめてあって重宝してます。
by ネコたそ (2012-10-12 09:42) 

NO NAME

位置的には桓騎が一番近いですが、ただでさえ魏軍に押し込まれてる上に、敵の攻勢が強まっています
さすがの桓騎もここから挽回の一手や更なる奇策を捻り出すのは至難の技でしょう

現状で兵数5千のカリン精鋭部隊を迎撃可能な戦力は、燕軍を山岳要塞に封じ込めることに成功した、王翦以外には考えづらいですね
既に後方の山岳地帯に潜んでいると言うのも大きい
でも、これがカリン別動隊の動きを予測しての潜伏だったとすれば・・・とんでもない戦略眼ですね
さすがは六将級と言ったところでしょうか?

一方で敵将カリンの戦略眼も見事の一言
今合戦の目標があくまで「函谷関の突破」であることを正しく見据え、的確に手を打っていた訳ですから
これで合従軍が勝てば、戦功第一は間違いありません
by NO NAME (2012-10-12 15:43) 

名無し

はじめまして

いつも楽しく読ませてもらってます

今回あまり出番が無かった王賁に期待します
by 名無し (2012-10-12 18:55) 

あほ

このブログ書いてる人、妙にカンキびいきなのがウケるね。性格曲がってるのかな。モウゴウが年寄りの重みを持った自分たち(張唐と)しか函谷関は守れないっていってたじゃん(あとこのブログ、張唐に妙に冷たいよね)。だから次はモウゴウの出番です。死ぬんだろうけど。その後で李牧の最終手段でホウケンが出てきてヒョウコウの活躍(死)という順序。年寄りたちが命張って国を守って次世代に後を託すという、非常に重要なメッセージがあると思います。
by あほ (2012-10-13 03:08) 

NO NAME

内容のおさらいも出来ますし、
楽しみながらこちらのブログを拝見してます。

コメントされている方々の予想も
なるほどと感心させられる展開ですね。

来週が待ち遠しいです。(本編もブログも)
by NO NAME (2012-10-13 19:18) 

ろい

このブログをみて、頭の整理が出来ます。
個人的には桓騎は対応能力は長けているが、ここでは厳しいと思います。
王翦は場所的に反対のサイドのはず。いくらオルドを足止めさせたとはいえ、難しいのでは?でも、やりそうなのが王翦かな?
面白いのは山の民!か燐と楊たんわ。女の対決見てみたい。
by ろい (2012-10-15 14:25) 

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