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第504話 趙の国門

連合軍戦で初の趙軍との衝突。出撃したのは桓騎軍のみであった。干斗ら新しい飛信隊員は初めての実戦を目の前にし、緊張が走る。
王翦率いる本軍は桓騎軍に戦いを任せて行軍を続ける。それに山の民も続く。干斗らはみんなで囲めば数の差で圧倒できるのにと戸惑うが、貂は敵の狙いは足止めであり、全軍で付き合えば敵の思う壺であり、これが連合軍の強みでもあると断言する。今回の三軍はそれぞれが黒羊級の戦ならその一軍だけで勝利できるほどの強軍であり、この連合軍は三つの大局に同時に対応できると語る。
昌平君は鄴攻めでは戦が進み、戦局が複雑になればなるほど連合軍で臨んだ強みが発揮され、逆に発揮できねば勝ち目はなく、さらにそこに飛信隊、玉鳳隊、楽華隊の力が必要となる局面も必ず現れると話していた。
信は桓騎軍のことは気にせず王翦軍に続いて行軍すると宣言する。連合軍で一番重要なのは李牧を後手にしたまま王都圏に突入することだと続ける。

連合軍は行軍中に数度趙軍に道を阻まれたが、その都度王翦は別働隊をぶつけ本軍は着実に歩を進めた。つまり趙は秦軍の足止めを図ることは一切できなかったのである。
咸陽では順調な連合軍の足取りが伝えられる。予定よりも丸一日まいている状況であった。最初の目的地の列尾までは二日程度で到着する見込みであった。

夜、飛信隊陣営では主要隊員が集まっていた。貂が現状を説明し、もうすぐ列尾に到着すると話す。列尾は趙王都圏をふさぐ蓋であり、秦でいう国門函谷関であった。それを聞いた飛信隊の主要隊員は緊張が走る。楚水から王翦から列尾攻めの作戦は来ているのかと尋ねられると貂は何もないと返す。我呂は危惧するが、貂は列尾は手こずれば列尾奥の趙軍に固められるし、李牧も王都圏から戻って来てしまうため、電光石火で落とさなくてはならなく、出し惜しみはないと断言する。信は明日か明後日かわからなく、どんな役目が回ってくるかわからないが、しっかり気合い入れとけよと豪語する。羌瘣はそれを聞き、明日だと言い切った。

そして翌日、金安より進路を変えて十日目、ついに先頭を行く王翦軍は列尾に到着する。王翦軍の斥候の報告によれば列尾には大軍は到着していない状況ということであった。
王翦は楊端和と飛信隊を前に呼ばさせ、列尾は奴らに落とさせると言う。



まさか王翦は国門すら素通りで行くつもりですか??鄴までは王翦軍本体は一切戦をせずに進み、鄴を一気に攻め落とすということなんでしょう。
速さが最重要の戦いであるからこその選択だと思いますし、さすが戦局全体が見えているのだと思います。
楊端和率いる山の民と飛信隊連合軍の戦いは楽しみですね。早速王騎の矛が炸裂するのかな〜

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