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第485話 蒙恬の報せ

着々と砦化の進む黒羊の丘。膨大な仕事を引き受ける飛信隊の下に楽華隊が現れる。
信は蒙恬を迎え、酒を用意する。
蒙恬は慶舎を討って最大武功をあげて、同士討ちの禁を犯して武功帳消しになった信に乾杯と皮肉を言う。そして、蒙恬は慶舎討ちの報せを聞いて、完全に信が将軍になったと思い、驚いたと感想を述べた。内輪揉めで昇格が消えたが、愚直さが揺るがないのは流石だと感じていた。
信は何の用で来たのかと蒙恬に尋ねる。
蒙恬は現場の引き継ぎだとし、飛信隊の持ち場は全て楽華隊が引き取ることとなった。渕さんは砦はまだ完成してないと危惧するものの、蒙恬はしっかり仕上げると言い、これは総司令の温情であり、隊にとって休むことも大切なことだと諭す。
信は休みはいらないと反発するが、飛信隊の隊員は疲れていると信に文句を口にする。蒙恬は桓騎と揉めて思うところがあるだろうから、一度家に帰って、しっかり休んで気分転換でもしろと話す。
信は気分転換ですることもないと言うと蒙恬はお見合いを勧める。信は驚き焦るが、黒羊を取られて趙がこのまま黙っている訳はなく、前線を離れるわけにはいかないと固辞した。
蒙恬は秦軍が黒羊を取ってから秦国に牙をむこうしているのは趙だけでなく、楚、魏、韓、斉、燕全てが中華の均衡を崩そうとしている秦に対して、水面下で謀を進めており、次の戦はかなり大きくなると推測していた。
信はだったらなおさらと言うと蒙恬は否定し、だから今休むんだ言い、次が大戦なら敵国も秦もそれなりの準備期間に入るため、今しっかり休んで傷付いた飛信隊の回復と進化をはかれとの昌平君の意図であった。
河了貂は黒羊戦を通して、飛信隊は攻めはともかく守備力は決して高くなく、それは戦が大きく長くなると致命傷であり、羌瘣隊との連携、弓隊の配備等やるべきとことはたくさんあり、時間をかけて練ればまだまだ飛信隊は強くなると断言する。
蒙恬は霊凰、慶舎という大物食いをしている飛信隊の本営からかかる期待はもはや小さくないと言うと信は納得し、帰還することを了承する。

蒙恬は今から大変になるのは文官であり、次が大戦になるのであればそれまでの準備が戦の勝敗を大きく左右させるため、軍略補強、整備、表、裏の外交の仕掛けなどであると語る。

蒙恬の言葉通り、この時すでに列国の計略、謀略の手が水面下で複雑にうごめいた。秦から東、遠く離れた趙と斉の国境付近「香」という小さな城邑では咸陽の目を盗んで全く予想外の三人の大物が密談の席につこうとしていた。そこには蔡沢、李牧と斉の王建王がいた。





久しぶりの蒙恬登場にファンとしては非常に喜んでおりますが、地味な登場だし、今週のみだと思われるので、ちょっと残念です。次の大戦で活躍することを期待してます。
蔡沢の目論見が読めず、不安を感じております。蔡沢は呂不韋派閥だったので、現政権では不遇の扱いになっているだろうから、面白くないのでしょう。そのため、李牧、王建王と結託して、秦を滅ぼす算段をするのではないかと思います。たぶん斉は蔡沢との約束の秦領土を貰うというのが果たされていないでしょうから、乗ってくるのでしょう。
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