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第458話 離眼の御印

初日、激戦となった雷土率いる桓騎軍左側の戦場は二日目、うって変わって両軍動かず密林を挟んで睨み合いとなっていた。前線はちょうど中央丘の真横であり、互角の位置であった。ゼノウは雷土に対してなぜ動かぬと詰問するが、雷土はお頭の命令であり、こっちから手を出すなということであった。雷土は趙軍も動いていないことから、慶舎の指令が出ていると推測する。雷土は前線の睨み合いに向いていないゼノウ隊に対して、後方に下がるよう指示する。ゼノウは雷土に桓騎は何を考えているのかと尋ねるとお頭はどこをえぐれば相手が一番悶え苦しむか見定めようとしていると返す。さらにゼノウ達の力を使うときは必ず来る、その時は桓騎軍が勝つ時だと続ける。

そして、黒羊の戦いの勝敗に直結するという中央の丘では二日目にして早くも丘の傾斜に沿った陣取り合戦が始まっていた。左半円の摩論と金毛の戦いは開戦と同時に激戦となったが、力は拮抗し、前線は微動だにしなかった。一方、右半円の戦いは桓騎軍側が優位に進め前線を大いに押し込んでいた。その指揮は黒桜がとっていた。黒桜は趙軍の手を見透かし、兵法にのっとらない戦いで相手を翻弄していた。しかし、紀彗軍の海剛将軍はこれ以上兵を兵を失うと危険であり、援軍要請すべきという進言を紀彗様に負担をかけられないと却下した。
快進撃を続ける黒桜に飛信隊の敵前線突破の報告が入る。黒桜は大して期待していなかったが、桓騎軍の助力もなしに敵の主力部隊を打ち破ったことに下の憂いはないと判断し、黒桜自ら先頭に立ち、敵に総攻撃をかけようとする。
そこに銅鑼が戦場全体に鳴り響く。そこには紀彗が旗を持ち、凛々しく立っていた。その姿を見た趙兵は泣いて紀彗と叫び、士気が一気に最高潮まで高まった。黒桜は紀彗が登場しただけで、士気が高まった状況から、風向きが変わることを警戒し、守備的隊形に変更する。
桓騎は紀彗の登場を遠くから見ていた。



紀彗は登場しただけで、兵の士気が一気に高まった。政、王騎、廉頗といった将軍(政は将軍ではありませんが…)も登場しただけで、士気が高まったことから、そのクラスなのかとも思いますが、少なくとも離眼兵にとってはとっては変われぬ絶対的な精神的支柱なのでしょう。しかし、そのことを桓騎に悟られ、ターゲットとされ、きっと無残な姿になってしまうのでないかと心配です。



年内のキングダムはこれで終了ですね。キングダム終了に伴い、ブログも終了しようと思いますが、今年も去年同様もう一回更新するかも…しれないです。
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