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第493話 再出発

弓矢兄弟の兄の仁は中華十弓について語り出す。中華十弓は趙武霊王の時代に全土から弓自慢を呼び集め、腕試しを催し、その時上位十名をそう呼んだのが始まりである。その時優勝した金令は五百歩のところから、十射し、八射的を射抜いたと言われている。そこで、実際に兄弟は五百歩先に的を立て、射抜こうとするが、その的は微かに肉眼で捉えることができる程度であった。兄弟は矢を放つもその矢が当たったかどうかは判断つかなかった。
ちなみに蒼源も十射中八射的に当てていたのである。しかし、魏には十射や九射的を射抜く馬朱離という達人がいたのである。貂は馬朱離は神弓の異名を持つ魏の最強弓兵であり、戦場では百人以上の敵将校の頭を射抜いたと言われていると語り、今は前線を退いているものの、いまだに十弓の上位三人のうちの一人と続ける。信が残り二人はと聞くと、貂は燕の仙手備と趙の青華雲だと返す。
仁は父は魏の馬朱離と戦うために仁と淡を山に残し、戦場へ出て行ったと話す。そして、運悪く麃公軍に入り、すぐ討ち死にしたと聞いていたのだ。しかし、そこに岳雷が割って入り、蒼源が何もせずに死んだのは間違いであり、蒼源は長い期間ではなかったものの、矢で多くの味方の命を救い、多くの敵将校を射殺し、戦を勝利で導いたのだと強く語った。
中でも凄かったのは中華十弓と言われた魏の白公との弓対戦であり、合戦の最中乱戦場を挟んで二人は互いに撃ち合い、六射目で蒼源の矢が白公の右目を射抜き、蒼源は敵味方共に中華十弓の一人だと認められたのである。それから麃公も蒼源を抜擢し、弓魏兵だけで構成された特殊部隊を作らせた。それが凄まじく強く、当時は蒼弓隊の名を聞くだけで敵が震え上がったほどであった。だが、ある戦場で窮地に陥った隊を救いに行った蒼弓隊は敵の大いなる伏兵に遭い敗れ、そこで蒼源も命を落としたのである。岳雷はそこで救われた隊におり、仁と淡にすまないと言い、頭を深く下げる。仁と淡は岳雷に頭を上げるようお願いし、良い話を聞かせてもらったと喜ぶ。そして、ますます戦場に行きたくなったと決意を新たにする。我呂はそもそもなぜ飛信隊に入りたいと思ったのかと問うと仁はたまに町に下りて噂話をよく聞いていたと答える。それは飛信隊とその隊長は飛矢のように真っ直ぐだと。
仁と淡は体力試験には早々と落ちてしまったが、弓にかけて一生懸命戦いますと頭を下げる。信はどうするのか貂に聞くと貂は戦場に出るまでにしっかり体力をつけるようにと合格を言い渡す。
それは信と貂が仁と淡が放った矢は全て的に当たっていたのを確認したからでもあった。

体力試験は河了貂は二百人が通過できれば良いを目論んでいたが、全行程を三百五十人が達成したのであった。そして、羌瘣が受け持った会場と楚水が受け持った会場全て合わせて、身体能力に優れた新戦力一千人が選抜され、飛信隊に入隊したのである。

その全員の前で信は語りだす。あんな苦しい選抜をよく残った、大したもんだと。だが、きついのはこれからであり、練兵、調練でさらに血反吐を吐くことになるが、ここまできたら、絶対にやり遂げて一人前の兵士になりやがれ、なぜならお前らは全員もう大武功をめがけて走り続ける飛信隊なんだからよと言うと新兵の気合が一気に入った。





仁と淡のこれからの活躍が非常に楽しみですね。二人とも腕前としては中華十弓クラスであり、早く諸国に認められる存在になってほしいと思います。他にも根性のありそうな新兵が多く、これから飛信隊がさらに大きくなることを予感させますね。

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王翦

結局兄弟揃って十射的に当てるとはまさに神技だなこりゃ…
蒼源の武勇伝も凄まじいし、あの麃公からも一目置かれ「好きにやれィ」に対して「うむ」だもんな。
互いが互いを信頼してる様が読んでて格好良かった。

何はともあれ干斗ら新戦力千人が選抜されて、新生飛信隊となって新たな戦場を駆け回る姿が早くも楽しみ。(いやぁ〜しかし姜瘣目当ての強面男達があんなにもいたとはな笑 抜群のカリスマ性だな姜瘣)。

最後の信の激励は胸が熱くなるしやりがいを強く感じた。(この人の為だったら!という気にさせてくれる精悍な信の顔つきと言葉には筆者ただただ感動)。
by 王翦 (2016-10-20 08:33) 

ろびん

初めまして!
yahooに原先生の記事でてました!
http://news.yahoo.co.jp/feature/402
新発見な事が沢山でてます(^O^)/
by ろびん (2016-10-20 16:56) 

蘭花星

毎週楽しみに読ませてもらってます。新メンバーが加わった飛信隊を率いて信の活躍がますます楽しみになってきました。とは言うものの、原先生のインタビュー記事にキングダム完結まではあと10年とありました。先は長そうですが、原先生と筆者には是非頑張っていただきたいです。
by 蘭花星 (2016-10-20 17:07) 

おすぎ

重い内容が続いてたので、一転してこの雰囲気も楽しいですね!
by おすぎ (2016-10-20 21:02) 

かずお

中華十弓ランキングをあっさりと発表され、楚軍白麗は本当に自称三位だと確定してしまった笑。

もっと気になるのは蒼源様が大いなる伏兵に敗れた、と岳雷様の話に何か気付いた貂に展開の鍵を感じます。十弓ランキングも把握してましたからね。

単行本のおまけ漫画、外しました。予測では信の見合いかな?と思ってましたが、まだ黒羊終わってなかったので見合い話はまだ先でしたな。
by かずお (2016-10-20 22:32) 

伊世

今日、44巻のコミックスを買いに行ったのですが、書店の店員さんから「キングダムをお買い上げの方にお配りしております」と、カードを一枚頂きました。何と、王賁。あの'蟻さんのお話'の回での台詞がついていました(笑)。王賁はもっとカッコいい場面や台詞はたくさんあるんだけれどなぁ…でもこれはこれで王賁らしさが表れていると思います。有り難く頂きます。(王賁、早く出て来て)

信のお見合い話、是非オマケ漫画で見たいですよね。相手は竜川のような人だったりして…田有のような人だったりして…で、信は「俺は戦の事しか頭にねぇんだ」って逃げたりして(笑)。

ろびんさん、ありがとうございました。原先生、お元気でなりよりです。仕事場も良い雰囲気ですよね。子どもさん達、大きかったのでビックリしました。
by 伊世 (2016-10-20 22:55) 

先読みのシャア

この選抜隊は、やりそうですね。弓矢兄弟も親父のエピソードからも重要なキャラになりそう。
それにしても、確か黒羊丘では、合計8千が5千に減ってたはず。千はまず補強出来たけど、残り2千がどんな補強になるか気になりますね?
軍本営からの補強は当然有るでしょうけど。
那貴が千人将だから野盗千人を連れて来ても面白いです。後、見合い話からも有るんじゃないかな?
武家の名家の娘(陽ちゃんじゃないかと)の入り婿になって、その家の普代の家臣が参画して信の近衛兵になるとか。それが盾になれば攻守にわたり隊が強くなりそう。

ろびんさん有難う、yahoo見ました。歴史家からも一目置かれるとは・・・流石、原先生です。
中華の歴史は元より、きっと日本の戦国時代もよく知ってるのではと思います。
山陽編で輪虎が実行した輪動は、川中島の戦いで謙信の戦術、車懸かりの陣をヒントにアレンジしたと思います。
by 先読みのシャア (2016-10-21 01:45) 

下っ端

弓兄弟の話もわくわくしましたが、個人的に崇原が好きなので会話があってよかった! かんとってのは結構義理人情にあつそうで好きですね。というか、サブキャラをもっと活躍させても良いんじゃないかって思ってしまう。
44巻改めて読み返してみましたが、あれ以降ナキとの絡みが一度もありませんね。貂が個の力ではまだまだ弱いと言っていたが、ナキ隊はたった5人で慶舎達を足止めしてたし、私はナキ隊凄い強いんじゃないかと踏んでいます。

まぁそういうのも含めて、今の飛信隊の戦力を一旦リストアップしてほしいっすね!
by 下っ端 (2016-10-23 00:24) 

由太郎

はじめまして。毎週、楽しみに読んでいます。

弓矢兄弟が飛信隊に加入という事ですが、
キングダムの世界で兄弟というと、
どちらかもしくは両方がが死ぬという定めにあるように思います。

尾平・尾到兄弟、
楚水(郭備)隊の重装騎兵の烈兄弟、
呉慶の朱鬼・麻鬼が例に挙げられます。
何となくですが、弟が兄をかばって・・・という展開が来そうな気がします。
by 由太郎 (2016-10-23 21:22) 

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シュキ、マキって兄弟なんですか?
by お名前(必須) (2016-10-23 23:27) 

お名前(必須)

新生飛信隊が楽しみです。
戦闘面でなくとも、楚水や沛狼ナキで人事部作って、渕さん岳雷崇源で育成部とか作ったらいいのにと妄想。

44巻で見返すと黒羊戦も割と熱かったんですね。おまけ漫画も内容うっすくてシンプルな割に、賊は天敵だったんだとか、チョロイと思ってた慶舎の見方が少し変わります。なぜこれを本編に入れなかった…。
by お名前(必須) (2016-10-24 00:48) 

なかひと

新生飛信隊、次の戦いがどのようになるのか楽しみですね。根性ありそうな人も更に増えたし!

来週の情熱大陸は原先生で、5か月密着の内容だとか!最近仕事でリーダーとして悩む私には元気がもらえそうな予感…[右斜め上]
キングダムは生活の活力たる漫画だなぁと、44巻出てからまた全巻読み返し、改めて感じました。
by なかひと (2016-10-24 12:33) 

合言葉はゾス

どうしても気になったので初コメさせて頂きます。

YJ47号にて仁・淡兄弟が五百歩先の的へ矢を放ったのは計9本なのに、100頁目の的には10本の矢が刺さってるんですよ。

単に作画ミスなのか、見落としがあるのか・・・
by 合言葉はゾス (2016-10-25 00:45) 

しゅうしゅう

これから飛信隊には、弓隊が結成されそうですね。
後方からの支援もよし、
迎え撃つ敵を撃ちまくるのもよし。

白麗くらすがいきなり2人入るってやばいよね。
by しゅうしゅう (2016-10-25 01:08) 

下っ端

的の矢に関しては、単純にコマに描かれてないタイミングで撃ってたんじゃないですか??
まぁ9本撃ってるなら残り1本くらい描けばってのはありますがw
by 下っ端 (2016-10-25 22:50) 

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